キノコ

 



はにわ祭り、もはやここまで読んで
しまってはさけて通れないこのはにわ祭。

あなたにもこの苦し……いや、
楽しさと偉大さをお教えしよう。

千葉県山武郡芝山町で毎年11月に
開催されているこの由緒正しきはにわ祭り。

降臨の儀、交歓の儀、行列の儀、歓迎の儀、昇天の儀で
行われているのは既にお伝えしたが、
ここではもう少し詳しく解説していこう。

まず、降臨の儀。
まずはご先祖である古代人を招かなくてはいけない。
そこで、殿塚の頂上にて古代人達を招く儀式を行います。
感謝と尊敬の気持ちで迎えなければ、
古代人達は降臨しない大事な儀式です。

古代人の代表と町長が感動の再会を果たしたとき、
現代の代表である芝山町長が
「これからも住み良い町を創る」
ことを古代人達に約束します。
そしてその答礼として、古代人達は巫女の舞を披露します。

交歓の儀。
天応山観音教寺福寿院に場所をうつし、
読経と音楽で古代人達との再会の喜びをわかちあいます。

せっかくわざわざ遠いところからお越しいただいたんだもの。
まだまだ歓迎しなくちゃねってことで、歓迎の儀。
この日のために現代の芝山町に住む人々は、
様々なアトラクションで古代人達のご機嫌をとります。
ここで注意しなくてはいけないのが相手が古代人であるということだ。
特に古代人の子どもは機嫌を損ねやすいので
気をつけなくてはいけないのだ。

そして、楽しい時間はあっという間に過ぎていき、
古代人たちともお別れする。

昇天の儀はもっとも感動的なシーンとなっている。
送り火がたかれ神主さんによる道中の安全を祈る祭文が読み上げられます。
そして、古代人の代表と芝山町長が別れの言葉を交わす。
「芝山町を頼みます」そう言葉を残し、
古代人達は暗い夜へと帰っていくのだ。

この行事は町民全員参加であるため、
この祭りを行うことで、町民が一心同体となり、
和が生まれます。

これは日本が忘れかけていたことでもある。
最近ではすっかりご近所付き合いがなくなってしまった。
戦後の日本のように、助け合いの精神はなくなり、
いつしか人は人を疑うようになり関係はギクシャクしてしまった。
それではダメなのだ。

この祭りは、日本人が忘れてしまった
「助け合いの心」をもう一度思い出させる祭りでもある。

あなたも是非足を運んでほしい。
はにわ祭りきっと、忘れかけていた何かを
思い出させてくれるに違いないだろう。